スーパー☆(スター)弁護士⑦
「いやぁ、災難だったね。野犬に襲われたようなものだね。最近の子供は大人しいと聞くけど、そんなことないね。」 目を開けると僕は近所の総合病院のベッドに居た。両足は中世ヨーロッパの拷問器具のように宙吊りになっており、その間に
「いやぁ、災難だったね。野犬に襲われたようなものだね。最近の子供は大人しいと聞くけど、そんなことないね。」 目を開けると僕は近所の総合病院のベッドに居た。両足は中世ヨーロッパの拷問器具のように宙吊りになっており、その間に
僕は司法試験に合格し、弁護士になった。ただ、僕が司法試験に合格した頃、ロースクール生が闊歩する時代に突入しており、僕ら旧い司法試験を受けていた組は彼らに劣後した。ロースクール生は僕らに容赦なくロ印を押し、当然というべく
東京の街は華やいでいた。同時に少し懐かしい感じもした。僕は上機嫌になってダレスバッグから法廷用のマントを取り出し、これを羽織った。誰もがキングコングとして生まれ変わった僕を見て振り返っているような気がした。スキップして
それから程なくして僕は手術台に上がった。ドクターはTSB代表の鏡健一だった。僕と鏡医師の出会いは10年前だ。医大生だった彼が駅でスカートを盗撮した罪で捕まった頃からの付き合いだ。親戚一同を引き連れてファミレスに来た被害
夕暮れの小学校に向かう。サッカー少年たちが芸術作品さながらの大きな壁に向かってボールを蹴っている。そこから少し離れて常に煙の立ち昇る無人焼却炉の近くに雲梯はまるで神からの試練かのように六本並べて地面とまっすぐに立てられ
妻が選んだ弁護士はキレキレの弁護士でもなく、細長い自社ビルで本をいっぱい出している東京の家事スペシャリスト集団でもない。この地方都市で未だに法テラス(※2)の配転を受け続けている伝説の女弁護士「海老寺蕾」だった。 僕は
僕は脈略もなく異議を出したり意味もなく検察官請求証拠を不同意にしたりして裁判官を困惑させることを趣味にしている。その態度は親から譲り受けた性悪に由来するものだったが、期せずして僕の依頼人たちを無性に喜ばせていた。だが、
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