外廻りをしていた時にパンツに穴が空いていたのに気付いて、近くのヨーカドーの二階にある下着売り場に行ったんです。白いグンゼの三枚組をレジに持って行くと、そこにはヨーカドーには似つかわしくない可愛らしい女性がレジに立っていました。私は慌てて一枚千五百円くらいするBODYWILDを手に取り再びレジに行くと、その女性は「こっちの方がお似合いですよ。」と言って微笑みました。私はその時、まるで雷を打たれたような衝撃を感じたんです。それからというもの毎週水曜日になると彼女がいるレジにパンツを買いに行くようになりました。大人のルールとして気持ち悪がられていたら止めようと思ってはいましたが、彼女は「また来たんですか?」と言いつつ「これも似合うと思いますよ。」とさらに柔和に微笑み、とても気持ち悪がられているようには思えませんでした。もうかれこれ3ヶ月になり「幸福の黄色いハンカチ」の高倉健と倍賞美津子さながらの関係を築けたと確信しつつ、次第に彼女との人生を考えるようになりました。ただ先月の水曜にレジにいない日があって、パートのおばちゃんにさり気なく彼女のことを尋ねると「お子さんが熱を出したんですって。ダメよ、人妻を誘惑しちゃ。」と言われました。彼女は結婚して子供もいるようです。だけど、私は真剣に彼女との人生を考えています。最近音楽を聴くようになりました。よく聴くフレーズで「自分の気持ちに正直に」と言うものがあります。いい大人が自分の気持ちに正直に生きることはもう許されないことなのは分かっています。だから、大人のルールとして肉体関係なんてなくてもいい。彼女が私との生活を真剣に考えてくれるその日までそれでもいいってそう思ってるんです。肉体関係のないプラトニックな関係なら不貞行為にはならないですよね?
相談者:男性(37歳)バツイチ、子供一人(男・中学2年生)
古来から一盗二婢とか言われるが、その気持ちが分からないと言ったらオレは嘘付きになってしまう。さっきふと思い出したのだが「結婚して子供が出来て、家を建てたら男はおしまいだ。」と母親がよく言っていた。女が口癖のように言う台詞は大体正しくて反論することが出来ない。結婚して子供が出来て、しかも家も建ててしまって出世の見込みもないと来れば、後は人妻とオマンコすることしか愉しみがないと言うのも頷けるハナシだ。だが、オレは人妻を誘惑するのがキライだ。そもそも欲情はモラルから逸脱した瞬間に誕生するもので、人妻を誘惑することと制服を着た女に欲情するというのは赤と青の帽子を被った双子の兄弟のようなものである。人類が深く悲しみながら農耕社会を樹立した正にその時、欲情はこの世に生まれて来た。ここまで言ってなんだが、オレが人妻を誘惑するのがキライな理由はそんな大仰なものではない。目の前の人妻の後ろにはその一人の女を養うためにツマラナイ人生を強いられている一人の男がいると思うとゲンナリしてしまうのだ。ただでさえ最近もう勃たないのに更に勃たなくなる。そう言えばオレの母親は同級生の母親より確実に老けていた。だけどオレの母親が同級生の母親より若くなくて心底よかったと思っている。自分の母親が友達の母親より若くてそんでもって父親とは違う男に誘惑されてその男とオマンコすることに少年時代のオレはきっと耐えられなかったと思うからだ。自分の父親とオマンコすることにも正直言って耐えられなかったのに自分の父親以外の男と自分の母親がオマンコするなんて考えただけでゾッとする。ひょっとしたら、オレは人妻を誘惑することが嫌いなのではなく、ただのマザコンなのかもしれない。なんだか疲れて来た。もう止めよう。みなさんは、どうぞご自由に。
プラトニックラブ(Platonic love)とは肉体的な欲求を離れた精神的な愛のことです。他方で、民法709条の不法行為責任の発生原因となる不貞行為とは「配偶者のある者が、その自由意志に基づいて配偶者以外の異性と性的関係を持つこと」を言います。配偶者が異性と食事やドライブなどをしたり、メールのやりとりや、或いはキスをしてもセックスの事実がなければ法律上の不貞行為には該当しません。よって、相談者の人生設計は現時点では不貞行為に当たらず、不法行為責任発生の可能性もないとも思えます。
しかし、もし仮に旦那さんに訴えられた場合、裁判所では経験則というルールが適用されます。経験則とは、「経験から得られる事物の性状や因果関係についての知識や法則」を言いますが、簡単に言えば「普通に考えたらそうなりません?」ということです。かかる経験則違反は控訴事由になりますので自由に心証を形成して良いとされる裁判官も必然的に慎重にならざるを得ないのです。例えば、ラブホテルに入ったが何もしなかった、或いは単に自慰行為を見せ合っていただけで「私達はプラトニックな関係です。」という主張を貴方がしたとします。仮にそれが事実であったとして、更にそれが事実であったことを証人尋問を経て裁判官自身が内心信じてくれたとしても、実際下される判決は不貞行為があったことを前提にされるでしょう。なぜなら、ラブホテルは通常セックスをするための場所で「何にもしなかった。」或いは「単に自慰行為を見せ合っていた。」ということは通常有り得ないからです。裁判所にも実社会と同じように経験則という大人のルールがあるという訳ですね。
因みに、「一盗二婢」はその先があり、「三妾四妓五妻」と続きます。男にとって愉しいことは何よりも人妻を盗むことであり、逆に妻とのセックスはつまらないという日本古来からある成句です。