相談件数の4件に1件が逆DV!
DV(ドメスティックバイオレンス)と聞けば、従来は一般的に腕力で勝る男性(夫)から、女性(妻)に対して行われるものだと考えらてきました。しかし、近年では女性(妻)から男性(夫)に対する暴力が増加しており「逆DV」として問題が浮き彫りになってきました。配偶者間のDVは年々増加傾向にあり、夫側が被害者であるケースの割合が増えていることは統計でも明らかになっています。
警察庁の調査(相談件数)によると、2021年の配偶者間の暴力は過去最多の83042件。このうち全体の25.2%にあたる20895件は妻側が加害者である夫側からの被害件数、いわゆる逆DVに該当します。無論、明るみに出ている数字は氷山の一角。「妻からの暴力が怖い」といっても男性のプライドが邪魔をして相談できないケースも相応にあると考えられています。男性の多くが沈黙する被害者となっているのです。
急増する妻側から夫への暴力や虐待は、NHK のクローズアップ現代などでも特集され、ここ数年社会問題として顕在化してきたと言えるでしょう。
恐怖の暴力の実態(逆DV・モラハラ)
逆DVには多様なパターンがありますが、多いのは些細な理由で物を投げる、引っ掻くなどの行為。「帰り時間が5分遅い」「返事が遅い」など些細な理由で、食器やリモコンなどの物を投げつけるなどの暴力は被害に遭った当事者でなければわからない苦痛です。その原因は常識的に考えれば怒りをかうような行為ではないことも多く、日常的に暴力を受けるうちに、精神的に疲弊していく方も少なくありません。
言葉の暴力は立派な離婚理由になりえます。「男のくせに情けないと思わないの?」「私が悪いって言うの?」「私に口答えしないでよ」「離婚するわよ?」。こうした言葉の暴力をテレビドラマや映画などのフィクションの世界で耳にしたことがあるのではないでしょうか?しかし、これらの言葉の暴力はノンフィクション。現実に起きていることなのです。身体的暴力でなく、精神的な虐待は「モラハラ」として社会問題になっています。あからさまな暴力ではなく、日常的に夫に精神的虐待を繰り返す「モラハラ妻」の存在も浮き彫りになってきました。
価値観の違いが夫婦の確執を生むという意味では『性格の不一致』がモラハラに当たっていることもあります。『性格の不一致』はもっとも多い離婚原因です。
解決には離婚に向けて動き出すことが大切
夫側が逆DVに耐えかねて離婚を決意した場合でも、夫婦間で常識的な対話が成立しないことがほとんどです。逆DVが長期化していれば離婚成立までの道のりは険しいものとなるかもしれません。さらに調停や裁判になった場合、逆DVやモラハラなどの立証をすることは困難です。逆DVの被害で怪我をした場合や、精神的な病を引き起こした場合は、医師の診断書なども有効ではありますが、家庭という密室で起こる暴力においては、親や兄弟、友人すらも理解し難いケースが多く、法的な立証の材料集めには多大な労力を割かなければなりません。
感情的になっている妻に対して離婚を切り出し、経済的な問題や子供の養育の問題などについて互いが譲歩し、納得のいく離婚を成立させるには途方もない時間と労力がかかります。特に逆DVに発展している場合は、既に夫婦が対話で解決できる関係にないことがほとんどです。この場合、夫婦間の対話で離婚に向けたプロセスをスムーズに進めることは非常に困難です。加えて相互の利害が対立した場合、法律に基づいた多くの重要な判断を迫られることになります。しかし日本においてはその社会構造から離婚に関する司法判断は、元来社会的に弱い立場にあった女性に有利に設計されてきたのもまた事実です。現実には夫側が被害者であっても、法律によって妻側が守られてきたのが実情なのです。
離婚問題は100組の夫婦があれば100通りのケースがあります。そのため法律上の戦略も100通りあります。だからこそ、離婚問題に精通したプロフェッショナルを味方につけることが大切です。もちろん「離婚する」という男性の意思ほど強力な武器はありません。「逆DV」の被害に遭っている男性は、その意志をしっかりとサポートできる法律の専門家を味方につけることで、離婚問題の解決に向けて力強く前進していくことができるでしょう。
逆DV・モラハラ妻 特集ムービー
私たちが取り扱う離婚問題をもとに、逆DV・モラハラ妻の実情、そして離婚問題解決の心構えについて特集ムービーをご用意しました。「俺は大丈夫だ。」という方や「自分のことでは…?」とハッとする方もいらっしゃるかもしれません。また、逆DV・モラハラに直面した方の実録動画も掲載しています。今や逆DV・モラハラ妻からの被害を一人で抱え込む時代ではありません。ぜひこの動画をご覧になり、一度あなたの状況と照らし合わせてみてください。
強い意思が幸せな未来を現実にする
離婚問題解決のプロフェッショナルである私たちは、法的なアドバイスだけでなく、幸せな未来を実現するためにご依頼者様の精神面でのサポートも積極的に行っております。複雑で長丁場になる離婚問題。取り組むに当たって当事者に持っていてほしい離婚問題解決に向けた3つの心構えを紹介します。
1.前を向き続ける
離婚は法律問題です。第3者である調停員や裁判官が男性(夫)の味方になってくれるケースはありません。だからこそ法律に精通したプロフェッショナルが味方となり法的なサポートを実施します。しかし、法的な問題の解決には本人が常に明るい未来を描いて、希望を持ち続けることが欠かせません。
2.調停は我慢比べ
離婚問題は複雑です。調停でも1年、もし裁判になれば、数年に及ぶことも珍しくありません。長期間の我慢比べといえるでしょう。気を抜けばそこから譲歩を強いられ、不利な形での離婚になってしまうかもしれません。明るい未来のために、闘いの場では付け入る隙をつくらないよう常に気を張っていきましょう。
3.苦しくなってからが勝負
離婚に向けて動きだすと、多くの壁にぶつかります。時には苦しい決断を強いられることもあるでしょう。しかし、常に未来に希望をもって考え続けることが大切です。考えることなくして人生の勝利はありません。私たち男性側離婚弁護士は常にあなたの味方です。どんなことでもご相談ください。