埼玉県の離婚弁護士 レンジャー五領田法律事務所

令和7年埼玉県男子ボディビル選手権大会60㌔級第6位入賞

折角の晴れの舞台にそんな顰めっ面で写真を撮る人はいないとキャメラマンに言われて何枚か撮り直してはみたが、繰り返してみると、いや繰り返しみる度にどうしてもこの写真が気に入ってしまう。太陽の触手によって目方を減らそうと思い立ったのは大会の1ヶ月前で私はまだ67㌔と66㌔を行ったり来たりしていた。10年以上信望したアーノルド神話と訣別し、私は太陽の元でこの写真と殆ど変わることがない全裸に近い服装で再び走り始めた。驚くことに同じような出立ちの者は河原には沢山いた。しかし、脚を引き摺りながら醜く喘ぐように走っていた者は私一人だったと思う。敢えてこのような顔をしている訳ではない。どこに力を入れてもどこかが攣ってしまうのを必死に堪えてこの表情となったのだ。私はその時、自分がどのような顔をしているのかをおよそ把握していなかった。ただただ必死にこのサイドチェストと呼ばれるポーズをとっていた。