妻とは社内恋愛を経て結婚しました。バツ1の子持ちだった妻は当初はアルバイトで入ってきたのですが、真面目な働きぶりが評価され異例の扱いで正社員となりました。結婚する前はとても優しかったんです。これは落とせないだろうなと言う領収書も「今回だけですよ。」と言いながら受け取ってくれたりもして、今思えば妻の術中に嵌っていたのかも知れません。異変に気付いたのは結婚してちょうど1ヶ月が経った頃でした。結婚式のために貯めていたお金が余ったので学生の頃から欲しかったDUCATIを買って、マンションの駐車場でバイクいじりを愉しんでいたときのことです。ふと見上げると7階の窓から妻が私を見てたんです。目が合ったので手を振ろうとしたら、妻は黙ってカーテンの向こうに消えて行きました。その夜、妻から家計を管理させて欲しいと言われました。「いいよ。」と言ったのが運の尽きで、その日を境に私は金銭の自由を奪われました。3 万円と小遣帳を手渡され、全ての使途にレシートを求められたのです。毎月末に妻がそれをチェックするんですが、商業高校を出ているせいかそのチェックはもはや監査に近く、一円単位の誤差も許しません。けたたましい音を立てて電卓を鳴らし、「バランスが合わないわ。どうしてなの!」とヒステリックに私を責め立てるのです。結婚して今月で1年になりますが、自動販売機で缶コーヒーを買うのも動悸がするようになってしまいました。母親に相談すると「だから言ったでしょ?あんなコブ付き女とは別れてしまいなさい。」と平気な顔で言います。だけど、縁組した小学一年生の娘は可愛いですし、もうすぐ私との子供も生まれる予定です。ボクさえ我慢すればいい話なのでしょうか?
相談者:29歳・会社員
妻:35歳・主婦
結婚歴:1年・長女(6歳)
女といふものは幸福になるといふことが約束されていると信じ切って生まれて来ていますから、少しでも不幸なことを見つけると金切り声を挙げて怒り出す生き物なのであります。一方、男は自ら絶望的に不幸になるようなどうしようもない酔狂を演じて嬉々とする滑稽な生き物です。結婚などはまさしくその類であって、言ってみれば、酔狂の産物であるやも知れません。
家庭裁判所で利用出来る調停に婚姻費用分担請求調停というものがあります。この調停は民法760条の婚姻費用分担義務を根拠に相互に義務者と権利者が同一水準の生活を維持しあう関係、すなわち、夫婦が一杯の粥をも分けて食べ合う関係を維持実現するために裁判所内で話し合いをするというものです。当該調停は通常は社会的弱者と目される女性がその生活を維持するために利用されるものですが、上記本質からして妻による金銭管理が常軌を逸した場合にこれを利用できない理由はありません。印紙代1、200円と切手代1、000円で弁護士を付けずに御自身で利用できます。
不貞と同列に置かれる離婚原因として借金があります。小遣いを使い果たし、消費者金融から借金をするようになれば、夫婦関係がヒビが入ることは目に見えています。まだまだ結婚して1年で先は長いです。勇気を出して話し合いの場を設け、お小遣いという名の婚姻費用の適切な管理方法を再検討して貰うよう交渉してみて下さい。それでもダメな時は、個人的には母親に相談するのではなく、上記調停を利用することをお勧め致します。